“掙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もが62.5%
かせ12.5%
あせ12.5%
12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あッと抜くと、右の方がざくりと潜る。わあともがきに掙く、檜木笠ひのきがさを、高浪が横なぐりになぐりつけて、ヒイと引く息に潮を浴びせた。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
農は粗服を用い粗食をくらい汗を流し耕作をかせぎ、工はその職を骨折り、商人は御静謐せいひつ御代みよどもに正路の働きにて、かたじけなくも御国恩を忘れざるよう致すべきの処
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
とばかりありて、身を横さまに、格子戸にハタとあたりて、うめきつつ、片足踏出でてあせれる染をば、追い来し者ありて引捉ひっとらえ、恐しき声にて叱りたるが、引摺ひきずりて内にりぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人形の手足をいでおいたのにきわまって、蝶吉の血相の容易でなく、尋常ただではおさまりそうもない光景を見て、居合すはおそれと、立際たちぎわ悪体口にくていぐち
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)