“振撒”の読み方と例文
読み方割合
ふりま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主人あるじに代って、店頭みせさきに坐ってお客にお世辞を振撒ふりまいたり、気の合った内儀かみさんの背後うしろへまわって髪をとりあげてやったりした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
就中なかんずく喫茶店は、貴婦人社会にさるものありとひとりたる深川綾子、花のさかりの春は過ぎても、恋草茂る女盛り、若葉のしずく滴たるごとき愛嬌あいきょうを四方に振撒ふりま
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又孫の一人も有らうと想はれる老夫人が済ました顔をしながら若い男と見ればコンフエツチを振撒ふりまいてく。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)