打連うちつ)” の例文
昼間の程はつとめてこもりゐしかの両個ふたりの、夜に入りて後打連うちつれて入浴せるを伺ひ知りし貫一は、例のますます人目をさくるならんよとおもへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ルスは各種の燻製料理をぎっしり詰めこんだ食品容器をさげベラントに目配めくばせをする。そこで三人は打連うちつれだって金博士の住む地下室へと下りていった。
他の仲間もきょう品川のツ山下に落ち合って、そこから打連うちつれて京都へ立つ約束になっている。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と誘い出しまして、二人打連うちつれ臥竜梅へまいり、その帰りみちに飯島の別荘へ立寄り
午後の散歩に一家打連うちつれて八幡山はちまんやま北沢間きたざわかん田圃たんぼに往った。紫雲英れんげそうの花盛りである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
小山「それもそうだ、では一緒に行こう」と三人打連うちつれて広海家へおもむかんとす。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
と志丈新三郎の両人は打連うちつちて帰りましたが、帰る時にお嬢様が新三郎に
打連うちつれだち。