成層圏せいそうけん)” の例文
X号の高笑いが、あてもなくこの成層圏せいそうけんを飛びつづける、宇宙航空船の中の人々の耳をおしつぶすようにひびきわたったのであった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
スピードはいよいよ殖えて、それから十秒のちには、成層圏せいそうけんに達していた。窓外そうがいの空は月は見えながらも、だんだん暗さを増していった。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ポコちゃん、いつのまにかほくたちは成層圏せいそうけんへたっしたよ。ほら、空が暗くなってまるで夕方になったようだ」
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「嘘だよ。空魔艦なんか、僕の村にいたときは見なかった。ただ林の中で、成層圏せいそうけんの測定につかった風船や器械が落ちているのを発見しただけのことだ」
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「は、あまり、ふしぎですから……。まさか、まだ成層圏せいそうけんへ来たわけでもないでしょうと思いますから……」
火星兵団 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ああ、これはたいへんなものだ。成層圏せいそうけんという高い高い大空のことをしらべる風船の破れたものだ。この下に機械がついているはずなんだが、どこにあるんだろう」
大空魔艦 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すると今まで黙っていた河合が、手帖から目をはなして、「そうだとも。このあたりは成層圏せいそうけんだからねえ。僕の計算によると、もう高度は十五キロぐらいになっているはずだ」
火星探険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
長官「日本戦闘機の達し得られない高高度を飛んでいくのだ。成層圏せいそうけんから入っていくのだ」
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さらに成層圏せいそうけんを征服して、数時間で太平洋、大西洋を横ぎり、敵の首都に達し、大爆撃を行うことになるはずの、明日の航空戦隊——それをもっともっと強くりっぱなものにして
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
成層圏せいそうけんちかくのところまでは、それでもまだうっすらと夕方のような太陽のかすかな光があったが、成層圏の中をつきすすんでいくうちに、いつしかあたりは、暗黒としてしまった。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それから新月号はぐんぐんと上昇を続け、成層圏せいそうけんに突入した。成層圏もやがて突きぬけそうになって高度二十キロメートルを越えるあたりでは、あたりは急に暗くなり、夜が来たようであった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
成層圏せいそうけん征服
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)