“愛憎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいそ63.6%
あいぞう30.3%
あいさう3.0%
あいそう3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「残念乍ら、相手が無いよ、ガード下の光ちゃんは、とうの昔に愛憎あいそを尽かして居るし、本社の受付嬢にも小当りに当って見たが」
笑う悪魔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ことに人に対して愛憎あいぞうの念が起こる時は、いっそう注意してその人の性質の善悪や人格の高下等を批評することをつつしまねばならぬ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
お前さんがそんな賤しい仕事をしてる為にわたしは貴婦人に交際つきあひが出来ないぢや無いの。わたしはもうお前さんに愛憎あいさうが尽きたから此家このうちを出てきます。
金剛石 (新字旧仮名) / 夢野久作(著)
私の性質は人に附合つきあいして愛憎あいそうのない積りで、貴賤貧富、君子も小人も平等一様、芸妓に逢うても女郎を見ても塵も埃もこれを見て何とも思わぬ。何とも思わぬから困ることもない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)