“愛人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいじん25.0%
アミ25.0%
アミイ12.5%
いろ12.5%
おとこ12.5%
リイベ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
代助の言葉には、普通の愛人あいじんの用ひる様なあま文彩あやふくんでゐなかつた。彼の調子は其言葉と共に簡単で素朴であつた。寧ろ厳粛の域にせまつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
殿宮アイ子さんは在学中、私の大切な大切な愛人アミだったのです。お友達のうちで詩というもののホントウにおわかりになる方はアイ子さんお一人だったのです。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「でも、それだけが楽しみじゃないでしょう。愛人アミイだって、お在りになるんでしょう。」と訊ねた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「お菊、おまえの愛人いろだというその坊主をひとつ、紹介せんではいかん」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お雪はその場合、死のうといわれたら、当惑するには違いなかったでもあろうが、そんなふうに、愛人おとこが理智的にいってくれるのが、突っぱなされたようにさびしかった。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
独逸クルウのだれかの愛人リイベとみえる、一人のゲルマン娘は、いつも毅然きぜんとしていて、練習時間には、つつましく、ひとり日蔭椅子いすすわり、編物か、読書にふけっていて、その端麗たんれいな姿にも
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)