愛人あいじん)” の例文
代助の言葉には、普通の愛人あいじんの用ひる様なあま文彩あやふくんでゐなかつた。彼の調子は其言葉と共に簡単で素朴であつた。寧ろ厳粛の域にせまつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
したしかつたうへに、おぢやうさん……のち香川夫人かがはふじんは、そののつくるうた愛人あいじんであつた。その作家さくかなのである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)