御眦おんまなじり)” の例文
すでに禁門を犯してなだれこんだ魏兵は、よろいを着、ほこを持って、南殿北廂ほくしょうにわに満ちみちていた。帝は、いそぎ朝臣をあつめて、御眦おんまなじりに血涙をにじませ、悲壮な玉音をふるわせて一同へのたもうた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)