庄内しょうない)” の例文
米沢よねざわを中心とした置賜おきたまの文化と、山形やまがたを中心とした村山むらやまの文化と、鶴岡つるおか酒田さかたを中心とした庄内しょうないの文化と、この三つの異る地域がそれぞれに栄えたために
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
この工作途上に、ことに前半、非常に大きな宣伝煽動家の役割をしたのが清河八郎、庄内しょうないの酒造家で豪農で郷士だった家柄の長男に生れ、江戸へ出て文武の道場を開いていた。
新撰組 (新字新仮名) / 服部之総(著)
庄内しょうないの酒井家の臣、加藤宅馬たくまと松平舎人とねりの二人が、ふと客間の書院で、耳をそばだてて訊ねた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一例を言うと出羽でわ庄内しょうない鶴ヶ岡である。これはツルガオカであるが、諸方から入り込む人がツルオカと呼ぶために今では土地の人までも自らツルオカというようになってしまった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
庄内しょうない小芥子こけし人形は遠い土地だけに余り世間に知られていないようですが、木製の至極粗末な人形で、赤ん坊のおしゃぶりのようなものですが、そのすその方を持って肩をたたくと
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
慶応けいおう四年二月(この年九月に明治となる)、勅命をほうじて奥羽おうう征伐の軍を仙台せんだいに進めた九条道孝卿くじょうみちたかきょうは、四月のはじめまず庄内しょうない酒井忠寛さかいただひろを討つため、副総督沢為量さわためますに命じて軍勢を進発させた。
梟谷物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
事実、龍造寺主計は、庄内しょうない十四万石、酒井左衞門尉さかいさえもんのじょう国家老くにがろう、龍造寺兵庫介ひょうごのすけの長子である。長子だが、年少のころから、泰平の世の儀礼一てん張りの城づとめが、いとわしく思われだした主計だ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
庄内しょうないには産物が多い。ここと鶴岡とで私たちは旅を結ぶことに決めた。町々を探るには人力車に限る。自動車は眺めを粗末にする。歩いては不案内で時がついえる。
思い出す職人 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「登美」(または「等美」)はおそらく大和の富雄とみお村の意であろう。また「大蓑」「小蓑」などと呼ぶ。また、蓑帽子(羽前うぜん村山)蓑毛帽子(羽前庄内しょうない)などいって頭からかぶるものがある。
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
最上川に沿うて西に進みますと庄内しょうないの中心に出ます。この辺は日本で一、二を争う米の産地ともいえましょうか。鶴岡つるおか酒田さかたとの二つの大きな町がありますので、手仕事も一段と栄えました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)