幾十倍いくじふばい)” の例文
いま海底戰鬪艇かいていせんとうてい成敗せいばい一身いつしんになへる貴下きか身命しんめいは、吾等われら身命しんめいして、幾十倍いくじふばい日本帝國につぽんていこくため愛惜あいせきすべきものなり。
かくごと風雲ふううんは、加能丸かのうまる既往きわう航海史上かうかいしじやうめづらしからぬ現象げんしやうなれども、(一人坊主ひとりばうず)の前兆ぜんてうりて臆測おくそくせる乘客じやうかくは、かゝ現象げんしやうもつすゐすべき、風雨ふうう程度ていどよりも、むし幾十倍いくじふばいおそれいだきて
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)