“希臘語（ギリシャご）” の例文
希臘語（ギリシャご）を解しプレートーを読んで一代の碩学（せきがく）アスカムをして舌を捲（ま）かしめたる逸事は、この詩趣ある人物を想見（そうけん）するの好材料として何人（なんびと）の脳裏（のうり）にも保存せらるるであろう。
倫敦塔 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
もう一人の花房は、一週間以前『鉢（はち）の木（き）』へ藤沢と一しょに来た黒のソフトで、英仏独伊の四箇国語（しかこくご）のほかにも、希臘語（ギリシャご）や羅甸語（ラテンご）の心得があると云う、非凡な語学通で通っていた。
路上 (新字新仮名) ／ 芥川竜之介(著)
即（すなわ）ち彼（か）のテレマカスがペネロピーの十二人の侍女を絞殺するという条（くだ）りでございます。希臘語（ギリシャご）で本文を朗読しても宜（よろ）しゅうございますが、ちと衒（てら）うような気味にもなりますからやめに致します。
吾輩は猫である (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
先生はもと母国の大学で希臘語（ギリシャご）の教授をしておられた。
博士問題とマードック先生と余 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「出鱈目なものか、希臘語（ギリシャご）だ」
吾輩は猫である (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)