オノ)” の例文
「惜」は『万葉集』に「嗚思」、「遠志」、「怨之」、「乎之」、こう書いてある。それから「オノ」は「意能」、「於能」、「意乃」。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
此は、「オノミコト和魂ニギタマを八咫鏡に取りけて」(国造神賀詞)など言ふ信仰に近づいてゐるのだ。威霊を与へると云ふ点では一つである。
オノが世が來た、とほくそ笑みをした——が、氏の神祭りにも、語部カタリベシヤウじて、神語りを語らさうともせられなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
オノ」の方は「お」類の万葉仮名を使い、「ヲシ」の方は「を」類の万葉仮名を使うという風に、語によってはっきりきまっているということを契沖が見つけたのであります。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
オノが世が來た、とほくそ笑みをした——が、氏の神祭りにも、語部をシヤウじて、神語りを語らさうともせられなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
オノ」の「オ」に「嗚」とか「遠」とか「怨」とか「乎」とかを使った例はない。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
フタタビオノが世が来た、とほくそ笑みをした——が、氏の神祭りにも、語部をシヤウじて、神語りを語らさうともせられなかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)