差下さしくだ)” の例文
すると、源中納言具行卿げんちゅうなごんともゆききょうを、六波羅から鎌倉へ差下さしくだすさい、伊吹のふもとで首斬ッたのも、武士のなさけか。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸表へ早々さう/\差下さしくだし大岡越前守役所へ差出さるべしとのたつしに稻葉家に於ては大いにおどろ急使はやうちを以て國元へ申遣はせしかば國元にても種々いろ/\評議に及び是は先達せんだつて大金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかるところその伽羅に本木もとき末木うらきとの二つありて、はるばる仙台より差下さしくだされ候伊達権中納言だてごんちゅうなごん殿の役人ぜひとも本木の方を取らんとし、某も同じ本木に望を掛け互にせり合い
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかるところその伽羅に本木もとき末木うらきとの二つありて、はるばる仙台より差下さしくだされ候伊達権中納言だてごんちゅうなごん殿の役人ぜひとも本木の方を取らんとし、某も同じ本木に望を掛け、互にせり合い
引取れたり折柄をりから太守たいしゆには岡山ざい城中なれば家老中からうちう對面有て此度このたび手柄てがら拔群ばつぐんなりと賞美しやうび有りてとほからず岡山表へ差下さしくだすべき旨申渡され夫より五日程すぎて又家老中より奉書ほうしよ到來たうらい致し明朝みやうてう江戸表發足ほつそく有べし尤も道中警固けいごの爲足輕あしがる十人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鎌倉へ差下さしくだす。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)