川浪かわなみ)” の例文
浜町河岸の淋しいあたり——一方は川浪かわなみ、三方は広やかな庭——丸木屋とは、長崎以来の、これも、深い因縁いんねんの仲だ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
幾つもの段々をおりると、そこに草のい茂った堤らしいものがあって、かなりな幅の川浪かわなみが漫々とたたえていた。その果てに夕陽に照り映える日本海が蒼々あおあおひろがっていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ちゃぼりと川浪かわなみにこぼれ落ちた。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)