“嵌硝子”の読み方と例文
読み方割合
はめガラス100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてその塔々には昼日中にも係らず菜種いろの電灯がほのかにつき、窓々には尾籠びろうなほど濃い色彩の嵌硝子はめガラスが唇で嘗め濡したように光っています。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
水に臨んだ方は硝子戸ガラスどと雨戸が二重に閉めてあって、それが内の障子の嵌硝子はめガラスから寒そうに透けて見えた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
障子の嵌硝子はめガラスを通して隅田川の見える二階座敷で、親子は実に何年振かの顔を合せた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)