“小卓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こづくゑ45.5%
こづくえ18.2%
テーブル18.2%
ていぶる9.1%
サイドテーブル9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紳士はそれを聞くと、黙つて婦人を連れて窓際の小卓こづくゑに案内した。つくゑの上には真紅まつかな花が酒のやうな甘つたるい香気にほひを漂はしてゐた。
「だってあなた、本当にしんから健康におなりなすったのではないのですからね」と、微笑ほほえみながら云った。男が持って来た本や書物かきものの積み上げてある小卓こづくえの上に日影が躍っている。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
やや広い四角な部屋の壁にそって、チュウブ製の小卓テーブルが十五六置かれ、三十人ほどの男と女が、飲物を前にして、そこにかけていた。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
其証拠とも云うきは寝床の用意既に整い、寝巻及び肌着ともに寝台のわきいだしあり枕頭まくらもとなる小卓ていぶるの上には寝際ねぎわのまん為なるべく
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「僕は他殺では無いかと思う——、手当を加え乍ら此辺を見ると、半分開けた小卓サイドテーブル抽斗ひきだしに、チョコレートの箱がある——そのチョコレートがどうも臭いんだ」
悪魔の顔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)