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寐轉
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ねころ
『ハア、今日はお義理でね。
眞實に方々引張られるんで、
遣切れやしない。今日あたり
宅に
寐轉んでる方が、いくら
可いか知れやしない。』
や、
大失敗と、がツかりして、
先づ
本堂の
椽側へ
腰を
掛ける。いつしかそれが
誰先きとなく
草鞋を
脱ぐ。
到頭四
人本堂へ
上り
込んで、
雜談をする。
寐轉ぶ。
連れて
行き
度ば
何處へでも
連れて
行け、
家も
道具も
何も
入らぬ、
何うなりともしろとて
寐轉びしまゝ
振向んともせぬに、
何の
家も
道具も
無い
癖に
勝手にしろもないもの