“寅刻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ななつ60.0%
なゝつ28.0%
なゝつどき4.0%
とらのこく4.0%
むつ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寅刻ななつ(四時)の鐘を卯刻むつ(六時)と間違えましたよ、——利八の野郎はすっからかんになって戸が開くとすぐ飛び出しましたよ
寅刻なゝつ(四時)の鐘を卯刻むつ(六時)と間違へましたよ、——利八の野郎はすつからかんになつて戸が開くとすぐ飛び出しましたよ
此者このもの共儀今曉こんげう寅刻なゝつどき頃主人近江守持場もちば御橋の中程に於て口論こうろん箇間敷がましき儀申つのり居候故番所より聲掛こゑかけ追拂はんと致せし處一圓退去たいきよ仕つらず互いにつかみ合金八十兩を双方さうはう自分の物の由申爭ひ候段御場所柄ばしよがら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
原文に鶏鳴露アカトキツユとあるが、鶏鳴けいめい(四更丑刻うしのこく)は午前二時から四時迄であり、また万葉に五更露爾アカトキツユニ(巻十・二二一三)ともあって、五更ごこう寅刻とらのこく)は午前四時から六時迄であるから
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
相生家の小者が多勢たかって、漸く鐘を引き倒したのは、かれこれ寅刻むつ近くなってからでした。