“太棹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふとざお76.5%
ふとざを11.8%
ふと5.9%
ふとざほ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お君、お前はよっぽど流しに縁があるんだ。新内と縁が切れたら今度は太棹ふとざおときたぜ。しかし心配するな。そのうちせんの師匠に泣きを
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
やはらかい、弾力のあるベッドに寝てゐると、仲々寝つかれない。太棹ふとざをの三味線でも聴いてゐるやうに、食用蛙が、ぽろんぽろんと雨滴のやうに何時までも二人の耳についてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
はっきりと大きくはうなったものの、すぐとその後から、ゴウゴウゴウと何処どこかの無電がしっきりなく邪魔をしかけて、それからの義太夫も太棹ふとも聴いてる方で頭をやすりでこすられるようで苦しかった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
太棹ふとざほのびんと鳴りたる手元より夜のかなしみや眼をあけにけむ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)