“夜泊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よどま40.0%
やはく30.0%
よどまり20.0%
よがが10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一しきり渡場へ急ぐ人の往来ゆききも今ではほとんど絶え、橋の下に夜泊よどまりする荷船の燈火ともしび慶養寺けいようじの高い木立をさかさに映した山谷堀さんやぼりの水に美しく流れた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
あるひはだいなる夜泊やはくの船の林なすほばしらあいだに満月を浮ばしめ、その広漠こうばくたる空に一点あるかなきかの時鳥ほととぎす、または一列の雁影がんえいを以てせよ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
第一、話題が以前よりはよほど低くなった。物質上にも次第に逼迫ひっぱくして来たからであろうが、自暴自棄の気味で夜泊よどまりが激しくなった。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
独り舟へ残して、そもどこへまいったのか。知らぬとはいわさんぞ。おなじ洲に夜泊よががりしていたもう一艘にいた者を、どこへ逃がした。……さ、それをいえ
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)