“夐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はるか50.0%
はる50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初月楚々として西天に懸り、群星更に光甚を争ふ。はるかに濤声を聴くは楽を奏するを疑ひ、仰いで天上を視れば画をぶるが如し。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
それなら、此方こちらで思つてゐることがまる先方さきへ通らなかつたら、餒いのに御飯を食べないのよりかはるかに辛うございますよ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又考へて見ると、なまじひ人などを信じるよりは金銭を信じた方が間違が無い。人間よりは金銭の方がはるたのみになりますよ。頼にならんのは人の心です!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
三藏が見上げた時の尼の顏は先きに戸を開けてくれた時よりははるかに美しかつた。それに先きに三藏が見にくゝ哀れに思うた背の低いのも頭のいびつなのも此時は目に立たぬ。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)