墨西哥メキシコ)” の例文
墨西哥メキシコ人は、不断にヤンキーに圧迫されているという点で、少くもヤンキーと対した時だけは、此方の味方となるのではあるまいか。
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その同年(千八百四十六年)米国は南墨西哥メキシコを攻め、その明年西部カリホルニヤにおいて、金鉱を発見す。西漸せいぜんいきおい日一日よりも急なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
生れは、インディアナのラフィエット町ですが、私達は墨西哥メキシコへも行きましたし、一度実家へ帰っていたこともあります。
アリゾナの女虎 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
戦争前帰朝すると間もなく又墨西哥メキシコの未知の人から矢張エスペラント語で絵葉書の交換を申込んで来た
エスペラントの話 (新字旧仮名) / 二葉亭四迷(著)
墨西哥メキシコの首都附近に、叛軍はんぐんせまる、一両日中に、クーデター起るものと予測さる」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その中に、墨西哥メキシコ公使館の通弁をしているという仏の従弟いとこに当る男などもいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
出身は墨西哥メキシコ境のアリゾナ州で、志を立てて英国の剣橋ケンブリッジ大学に遊び、法律を研究して帰ってから、西部亜米利加を放浪しておりますうちに、このJ・I・C結社に加盟したものでありますが
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
現代の墨西哥メキシコの如きがある。
墨西哥メキシコ。白に赤襟。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
ところがうだろうればかりで無く、中華民国婦人を妻としている墨西哥メキシコ人とその友人達までが拍手を送り
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
帰化英人アダムスをして百二十トンの大船を造らしめ、太平洋を横断して、墨西哥メキシコと交通せしめ、伊達政宗だてまさむねは、図南となん鵬翼ほうよくふるわんと欲して、その臣支倉はぜくら六左衛門をして、墨西哥にけいして
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかし彼はきずついた艦と共に、辛苦を分かち、墨西哥メキシコ某港ぼうこうによって秘かに艦の修理に従事し、その完成を待って、再び太平洋の海底にもぐり、僚艦と一緒に、秘密の行動についていたのであった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その片隅の八日ようか巻の時計の下の折釘おれくぎに、墨西哥メキシコかケンタッキーの山奥あたりにしかないようなスバらしく長い、物凄ものすごい銀色の拳銃が二ちょう、十数発の実弾を頬張ほおばったまま並んで引っかかっているのだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
昔々遙かの昔に、墨西哥メキシコの国ガイマスの地にガイマス王という国王があった。その王子を壺皇子つぼみこと云ったが、早く母上と死に別れ、継母ままははの手で育てられた。
妻としている墨西哥メキシコ人はわざわざ立って来て「大変よかった。就いては、パートナーを交換して踊りい、君の妻を僕に貸したまえ、僕の妻を君に貸すから」
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
墨西哥メキシコ国、ソラノ州、熱帯植物の生い茂っているドームという海岸へ舞台は一変しなければならない。
煙草たばこばかり吹かしている洪牙利ハンガリー人や、顔色の黒いヌビヤ人や、身長せいの高くない日本人や、喧嘩早い墨西哥メキシコの商人などが、黄金かねの威力に圧迫され、血眼ちまなこになって歩いている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
八幡大菩薩の大旗を、足利あしかが時代の八幡船のように各自めいめい船首へさきへ押し立てた十隻の日本の軍船いくさぶねが、太平洋の浪を分けて想像もつかない大胆さで、南米墨西哥メキシコへ向かったのは天保末年夏のことであった。