“塞(つ)” の例文
「そうです、そうです。けれども彼(あ)れが僕の做(な)し得るかぎりの秘密なんです。」と言って暫(しば)らく言葉を途切(とぎら)し、気を塞(つ)めて居たが
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「むゝ。」と默ツて了ツて、「何しろ氣の塞(つ)まる室だ。これじや畫室の裡に押込められてゐた方が氣が利(き)いてゐるかも知れん。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
夫人は息が塞(つ)まつたやうな顔をして、その儘舞台を駆け下りてしまつた。
ところへ物(もの)を蒸(む)し、そして發酵(はつこう)させるやうな日光が照付(てりつ)けるのであるから、地はむれて、むツと息の塞(つ)まるやうな温氣(うんき)と惡臭(あくしう)とを放散(ほうさん)する。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)