“喧噪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんそう81.1%
けんさう10.8%
さわがし2.7%
さわぎ2.7%
やかまし2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茂太郎の不安は、繁昌と、人気と、淫靡いんびと、喧噪けんそうの室内に置くことで、山海と曠野に放し置くことの、絶対に安全なのを知っている。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
窓の下の市場は喧噪けんさうをきはめて、燈火がにぎやかに光り出した。ゆき子は一人で部屋を出て行つて、寿司すしと、カストリ酒をビールびん一本買つて来た。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
大抵たいていこれにはむかし名僧めいそうはなしともなつてて、いづれも讀經どきやうをり誦念しようねんみぎりに、喧噪さわがしさをにくんで、こゑふうじたとふのである。ばうさんはえらい。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ぽぷらのに、どつとまると、それからの喧噪さわぎふものは、——チチツ、チチツと百羽ひやつぱ二百羽にひやつぱ一度いちどこゑて、バツとこずゑ飛上とびあがると、またさつえだにつく。むわるわ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いよいよ江藤さんは妾になったという噂が誰の口からともなく起って、朋輩の者皆んな喧噪やかましく騒ぎ立てた、遂に係の技手の耳にはいった。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)