よう)” の例文
うござんすか、いかえ、貴方あなた。……親御さんが影身に添っていなさるんですよ。ようござんすか、分りましたか。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お熊もきようがりて「其の方がよう御座んす、どうせ、貴所あなた家内うちの人も同様でいらつしやるんですから」と言ふを「成程、其れが西洋式でがすかナ」と利八も笑ふ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
いやなら忌で其れもよう御座んすサ、只だ其のいひぷりしやくさはりまさアネ、——ヘン、軍人はわたしいやです
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
小米こよねさんを殺すなんて悪心が有つたのでは無いと云ふやうに思へましたよ、矢つ張裁判官でも人ですから、少しは同情おもひやりがあると見えますわねヱ、だから阿母おつかさん、余り心配なさらぬがよう御座んすよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)