“貴所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あなた62.5%
きしょ25.0%
あなたさま6.3%
きしよ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女子の特質とも言うべき柔和な穏やかな何処どこまでもやさしいところを梅子さんは十二分にもっておられる。これには貴所あなたも御同感と信ずる。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「破壊、放火、殺人というような殺伐なことは大嫌いでござる。こういう意味から云う時は、勿論貴所きしょ方の計画を、快く思うことは出来ませんな」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「まア、何殿どなたかと思ひましたら、貴所あなたさまですか——姉さん、ひどいことねエ、知らして下ださらぬもんですから、飛んだ失礼致したぢや御座んせんか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
めさ突然とつぜんと尋ねらるゝは貴所きしよには當時の役人中にて發明はつめいは誰れとの評判と存ぜらるゝやとたづねらるゝに伊勢守は不思議ふしぎの尋なりと當惑たうわくながら暫く思案して答へられけるは御意に候當節御役人の中には豆州侯づしうこう其許そのもと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)