トップ
>
取舵
>
とりかじ
ふりがな文庫
“
取舵
(
とりかじ
)” の例文
「
取舵
(
とりかじ
)
だい‼」と叫ぶと見えしが、早くも
舳
(
とも
)
の
方
(
かた
)
へ
転行
(
ころげゆ
)
き、疲れたる
船子
(
ふなこ
)
の握れる
艪
(
ろ
)
を奪いて、
金輪際
(
こんりんざい
)
より生えたるごとくに
突立
(
つった
)
ちたり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
少し
面舵
(
おもかじ
)
、——そうだ、——ようそろ
(註七四)
、——面舵、——少し
取舵
(
とりかじ
)
、——ようそろ、——ようそろ!
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
すると、伝馬はどうしたのか、急に
取舵
(
とりかじ
)
をとって、
舳
(
みよし
)
を桜とは反対の山の
宿
(
しゅく
)
の
河岸
(
かし
)
に向けはじめた。
ひょっとこ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
卍
(
まんじ
)
丸は
徐々
(
じょじょ
)
と川口へ向って
辷
(
すべ
)
りだしてくる。そして、やや
取舵
(
とりかじ
)
に一の
洲
(
す
)
の
杭
(
くい
)
とすれすれに鏡の海へ
泛
(
う
)
かみかけた。啓之助の船は、脇備えの形をとって、その後から漕ぎ従う用意をする。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
取舵
(
とりかじ
)
一杯」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
「
取舵
(
とりかじ
)
!」と
雷
(
らい
)
のごとき声はさらに
一喝
(
いっかつ
)
せり。半死の
船子
(
ふなこ
)
は
最早
(
もはや
)
神明
(
しんめい
)
の
威令
(
いれい
)
をも
奉
(
ほう
)
ずる
能
(
あた
)
わざりき。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
取舵
(
とりかじ
)
!」
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“取舵”の解説
取舵(とりかじ、en: Port)とは、船舶の航行において、進行方向左に舵を転ずること。
実際の操船では“とぉぉりかぁじ”と発声する(反対の右に転ずる面舵は「おもぉぉかぁじ」となる)。これは号令を、甲板上の強風でも聞き違いされないための工夫であり、わざわざ明らかに異なるイントネーションとしたものである。
左に進路を変更中は国際信号旗の「I」を掲げる。
(出典:Wikipedia)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
舵
漢検準1級
部首:⾈
11画
“取”で始まる語句
取
取出
取縋
取柄
取除
取次
取敢
取交
取做
取付