千度ちたび)” の例文
彼聞きて曰ふ、汝たとひわが髮をむしるとも我の誰なるやを告げじ、また千度ちたびわが頭上づじやうに落來るともあらはさじ 一〇〇—一〇二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
察して下さりませ私は今日まで遂ひに原田の身に就いて御耳に入れました事もなく、勇と私との中を人に言ふた事は御座りませぬけれど、千度ちたび百度もゝたびも考へ直して
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
千度ちたび乙女の恋を試み、千度乙女に成功した、俺は云う! 乙女は弱く果敢はかないものの世にまたとなき標本しるしと! (女子を見て)弱き乙女のお前の心も、これで三度試みた。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ゐやあつく千度ちたび下げつつ
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そは意志は自ら願ふにあらざれば滅びず、あたかも火が千度ちたび強ひてたわめらるともなほその中なる自然の力を現はす如く爲せばなり 七六—七八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
察して下さりませ私は今日まで遂ひに原田の身に就いて御耳に入れました事もなく、勇と私とのなかを人に言ふた事は御座りませぬけれど、千度ちたび百度ももたびも考へ直して
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
白い肌が血に染まり、一度も吸われぬ唇は、千度ちたび百度ももたびけがされよう。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我曰ふ、彼等かの火花のなかにて物言ふをえば、師よ、我ひたすらに汝に請ひまた重ねて汝に請ふ、さればこの請ひ千度ちたびの請ひを兼ねて 六四—六六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さつしてくださりませわたくし今日けふまでひに原田はらだいて御耳おみゝれましたこともなく、いさむわたしとのなかひとふたこと御座ござりませぬけれど、千度ちたび百度もゝたびかんがなほして
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)