初産うひざん)” の例文
これ吉瑞きちずゐなりけん、此年此家のよめ初産うひざん男子なんしをまうけ、やまひもなくておひたち、三ツのとし疱瘡はうさうもかろくして今年七ツになりぬ。
おなくなんなすつたへやの、つぎへやはあいてて、つぎへやに、十八におなんなさる……初産うひざんかたがあつたんです。其處そこきこえるのを、うつかり、いてましたツけ。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
妹は翌年の三月頃の初産うひざんを兩親のゐる私の家でますためにしばらく上京するのであつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)