刃物きれもの)” の例文
いざと云ふ場で貴方の腕が鈍つても、決して為損しそんじの無いやうに、私刃物きれものをお貸し申しませう。さあ、間さん、これをお持ち遊ばせ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
刃物きれものも悪かったか横にいだぐれえだから心配しんぺえはねえ、浅傷あさでだったは勿怪もっけ僥倖さいわいなんにしても此処に居ちゃアいけねえから、早く船へお乗んなせえ。
腕はえて居るし、刃物きれものは良し、又九郎横倒れにたおれるのを見てばゞあは逃出そうと上総戸かずさどへ手を掛けましたが、余り締りを厳重にして御座いまして、栓張しんばりを取って、掛金かけがねを外す間もございません
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)