“出喰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
でく87.5%
でっく12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正三がじろじろ観察していると、順一の視線とピッタリ出喰でくわした。それは何かにいどみかかるような、不思議な光を放っていた。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
それぎりまるでわなかったのが、偶然倫敦ロンドンの真中でまたぴたりと出喰でくわした。ちょうど七年ほど前である。その時中村は昔の通りの顔をしていた。そうして金をたくさん持っていた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
有体ありていに云えば、客を迎えるというより偶然客に出喰でっくわしたというのが、この時の彼女の態度を評するには適当な言葉であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)