“公人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くにん50.0%
こうじん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
公人くにんとは、僧ではない。雑掌ざっしょうの上役とでもいえようか。荘園の貢税みつぎをつかさどる山門の武士である。その掃部かもんは、倉皇として来て、みる灯の遠くに、平伏した。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それよ、この使い、身命をしてくれい。そちのほか公人くにん数名、連れまいっては、どうかの」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
社会の表面に活動せざる無業むぎょうの人、または公人こうじんとしての義務をへて隠退せる老人等の生活に興味を移さんとす。墻壁しょうへきによりて車馬往来の街路と隔離したる庭園の花鳥かちょうを見て憂苦の情を忘れんとす。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)