“先途”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんど98.0%
さき2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「駄目だよ今日は。観念あきらめるさ。とてもかなわぬ事だから、僕は此処を先途せんどと喋り散らして花々しく討死する覚悟だ。ワッハヽヽヽ」
The Affair of Two Watches (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
大きな五つ紋の黒羽織くろばおりに白っぽい鰹魚縞かつおじまはかまをはいて、桟橋の板をほお木下駄きげたで踏み鳴らしながら、ここを先途せんどとわめいていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
……実は、自宅玄関へ出た私ども家内が、「先途さきは麻布の色町ですよ、」とこの運転手に聞かせたからですが。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)