“兀然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こつぜん62.5%
つくねん25.0%
ごつぜん12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
畳の上へ兀然こつぜんと立って、まるで怒ってでもいるように、飛び脚を高くかぎのように曲げて、蟋蟀は気勢をうかがっている。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さまこそ異れ十兵衞も心は同じ張を有ち、導かるゝまゝ打通りて、人気の無きに寒さ湧く一室ひとまの中に唯一人兀然つくねんとして、今や上人の招びたまふか、五重の塔の工事しごと一切汝に任すと命令いひつけたまふか
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
貧しき家の夕闇に盲目めしいの老夫のかしらを剃りたるが、兀然ごつぜんとして仏壇に向ひてかね叩き経める後姿、初めて見し時はわけもなく物おそろしくおぼえぬ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)