保名主従やすなしゅじゅう)” の例文
そのうちだんだん日がかたむきかけて、みじかあきの日はれそうになりました。保名主従やすなしゅじゅうはそろそろかえ支度じたくをはじめますと、ふとこうのもりおくで大ぜいわいわいさわぐこえがしました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そこでまたはげしいいくさがはじまりました。保名主従やすなしゅじゅういくつよくっても、先刻せんこくはたらきでずいぶんつかれている上に、百ばいもあるてきかこまれていることですから、とてもかないようがありません。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
いつものとおりおいのりをすましてしまいますと、おりからはぎやすすきのみだれたあきうつくしい景色けしきをながめながら、保名主従やすなしゅじゅうはしばらくそこにやすんで、幕張まくばりの中でお酒盛さかもりをはじめました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)