“侵蝕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんしょく76.9%
しんしよく23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしそういう力の中心には、侵蝕しんしょく的な蛆虫うじむしが住んでいた。クリストフはときどき絶望の発作にかかった。それは急激な疼痛とうつうだった。
川幅がひろがって大きく曲る左岸の、えぐったように岸へ侵蝕しんしょくしたところによどみがあり、そのみぎわに沿って葦は生えていた。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)
壁は蒼茫さうばうたる暮靄ぼあゐの色をなし、幾十の年光に侵蝕しんしよくせられて、所々危うげなる所なきにあらず。我常に之に対して思ふ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
明治廿五年ごろには山川の鋭い水の為めにその葦原が侵蝕しんしよくされて、もとの面影がなくなつてゐたのであらうが、それでもその片隅の方には高い葦が未だに繁つてゐて
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)