“蒼茫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうぼう93.5%
さうばう6.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見渡すかぎり蒼茫そうぼうたる青山の共同墓地にりて、わか扇骨木籬かなめがきまだ新らしく、墓標の墨のあと乾きもあえぬ父の墓前にひざまずきぬ。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ひとしく、その蒼茫そうぼうとしたふしぎな空、ふしぎな蒼白い星のかずかず、そういうものは夜になると沼の上をおおうてくるのでした。
寂しき魚 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
壁は蒼茫さうばうたる暮靄ぼあゐの色をなし、幾十の年光に侵蝕しんしよくせられて、所々危うげなる所なきにあらず。我常に之に対して思ふ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
蒼茫さうばうたる
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)