“下総国”のいろいろな読み方と例文
旧字:下總國
読み方割合
しもうさのくに62.5%
しもふさのくに37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻は下総国しもうさのくに佐倉の城主堀田ほった相模守正愛まさちか家来大目附おおめつけ百石岩田十大夫いわたじゅうたゆうむすめ百合ゆりとして願済ねがいずみになったが、実は下野しもつけ安蘇郡あそごおり佐野さのの浪人尾島忠助おじまちゅうすけむすめさだである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
下総国しもうさのくに香取郡万歳の後山うしろやまへ、村の者ども五人連れ立って木こりに行きけるに、少しかたえなる山の端に、常のよりは汚気きたなげに見ゆるとび一つ羽を休めいたり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そして腹の小粒の卵に、ある一種の風味を求めて、私の村の人々は毎年春になると、遠く下総国しもふさのくにの方から遡ってくるはやを、飛沫をあげて流れる利根川へ釣りに行った。
楢の若葉 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
あるいりゅう違いの怪談ばなしがよかろうと云うお勧めにつきまして、名題を真景累ヶ淵と申し、下総国しもふさのくに羽生村はにゅうむらと申す処の、かさねの後日のお話でございまするが、これは幽霊が引続いて出まする
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)