“一睨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちげい42.1%
ひとにら42.1%
ひとにらみ15.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぜなら、いまだかつて何者も制御し得なかった反絵の狂暴を、ただ一睨いちげいの視線の下に圧伏さし得た者は、不弥うみの女であったから。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
あの友兄いの奴でもいりゃ、思いきり眼にもの見せてやるんだが、なあに、あの辺のお安いところならば、このお角さんの一睨ひとにらみでたくさんだ——
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
容色きりょうはもとより、中年増でも生娘のような、あの、優しい処へ俺目を着けた。一睨ひとにらみ、床の間から睨んだら、否応はあるまいわい。ああ、ここが俺膃肭臍の悲しさだ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)