-
トップ
>
-
れうりにん
馴れない
料理人が、むしるのに、
幾くらか
鎧皮が
附着いて
居たでせうか。
一口触つたと
思ふと、
舌が
切れたんです。
鬼殻焼を
退治ようと
言ふ、
意気が
壮なだけ
実に
悲惨です。
やい、
汝は
料理人の
老練な
奴を二十
人ばかり
雇うて
來い。
抑々久八は
去元祿の
頃京都丸山通りに
安養寺と云大寺有り其門前町に住て
寺社巨商等へ出入を爲す
割烹人吉兵衞と云者いまだ
獨身ゆゑ
妻を
勸むる者の多かりしが
軈て
良縁有てお久と
呼る女を