“もやい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繋綱52.4%
14.3%
9.5%
舫綱9.5%
繋縄4.8%
共同4.8%
纜綱4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
疲れて居るが十八人力もある山三郎、力に任して船のみよしを取りまして、ずる/\と砂原の処へ引揚げて、松の根形ねがたへすっぱりと繋綱もやいを取りまして
争い合った動揺で、もやいの綱が解けたのでしょう、舟は知らぬ間に砂利場じゃりばの岸を離れて、鳥越川の川口から満々たる大川の中流に押し出されて、しもへ下へと流されていつつあるのでした。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船はもやいを解きます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
少年はスナイプ型のヨットに乗り、その舫綱もやいを解きながら、少女に声をかけた。
朝のヨット (新字新仮名) / 山川方夫(著)
と是から船に乗ると、百姓が繋縄もやいほどいてさおを揚げて、上手うわての方へ押出し、艪杭ろぐいしめしてだん/\と漕ぎ初めたが、田舎の渡船ぐらい気の永いものは有りません。
流石さすがの仙太郎も驚き慌てゝ船の中へ飛込み、繋縄もやいを解いて是から無闇に船を漕いだが、あとから追掛おっかけて来るような心持で川中へ漕出すが、上潮はじめで楽ゆえ段々漕上こぎのぼって
ただ大きな緑色のドラゼダームのショールを取ったと思うと(うちには皆で共同もやいに使うショールがあったのでがす、ドラゼダームのがね)
纜綱もやいが切れたあ」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)