“舫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もや91.4%
もやい5.7%
ほう2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大夫は右の手を挙げて、大拇おやゆびを折って見せた。そして自分もそこへ舟をもやった。大拇だけ折ったのは、四人あるという相図あいずである。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
たわむれにともづなのもやいを解いて、木馬のかわりにぐらぐらと動かしても、縦横に揺れこそすれ、洲走すばしりに砂をすべって、水にさらわれるようなうれいはない。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこでことわっておくが、ここには、黒死舘風景はないんだぜ。豪華な大画ほうや、きらびやかな鯨骨を張った下袴ファシング・スカートなどが、このあばら家のどこから現われて来るもんか。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)