“みだし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
標題68.5%
表題9.3%
標目3.7%
見出3.7%
冒頭1.9%
攪乱1.9%
標語1.9%
身飾1.9%
1.9%
題名1.9%
題目1.9%
首題1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然も二号活字で如何にも大きい標題みだし附であった。蓋しそれほど彼の死は社会の好奇心を誘う事件であったからであろう。(中略)
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
一度目を通すと何んだか内容は表題みだしよりも心を惹かないやうに思へた。『ラシラス』は私のくだらない趣味には退屈のやうに思へた。小妖精フエアリイや魔神のことは何んにも見當らなかつた。
公子 おお、それだ、字書のように、江戸紫で、都路と標目みだしが出た。(ひらく)あとを。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三四郎は洋燈ランプそばせた。見出みだしに大学の純文科とある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「富豪邸の猟奇殺人事件! 全裸の若き美夫人、鮮血を浴びて寝台上に虐殺さる」と煽情的センセーショナル冒頭みだしを掲げて、まだその上に御丁寧にも
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
でもしお前の兄の身に暗いところがなかったなら、謀反人呼ばわりしたわしこそ、かえって部落の攪乱みだし者。お前にとっても兄の仇じゃ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女中おんな味噌汁おみおつけって来る間に、膳のそばへ転んだようになって、例に因って三の面の早読と云うのをすると、(独語学者の掏摸。)と云う、幾分か挑撥的の標語みだしで、主税のその事が出ていたので
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
媼さんが傍から、「お光さんこそいつ見ても奇麗でおいでなさるよね。一つは身飾みだしみがいいせいでもおありでしょうが、二三年前とちっともお変りなさいませんね」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
それにはこんなみだしがついていた。
狂人日記 (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
運命のつけた題名みだしと、運命の書いた筋書テーマに、もつて行かれてしまふ場合もある。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
帰つて行きましたが、翌朝新聞を見ますると、職工の芸妓殺げいぎころしと云ふ二号題目みだしの二版がある、——アヽ、何故なぜ無理にも前夜一泊させなかつたかと、実に悔恨くわいこんの情に堪へませんでした
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
滑稽ながらこれが首題みだしの冒険だ
冒険 (新字旧仮名) / 仲村渠(著)