“ほういん”の漢字の書き方と例文
語句割合
法印100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋服を着て抱え車に乗る、代言人の、わたしの父の家でさえ、毎月晦日みそかそうじがすむと、井戸やおへっついを法印ほういんさんがおがみに来て、ほうろくへ塩を盛り御幣ごへいをたてたりしても
だが、何人なんぴとも、この坊主の前身を、ほんとうに気がついているものはすくなかろう——鉄心庵現住の、大坊主、これこそ、その道では名の通った、島抜けの法印ほういんという、兇悪きょうあくしろものなのだ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
手ごわいと見てとってか、今度は、高野山から雪曽せつそという人相見の法印ほういんを呼びよせ、端午の節句の当日、家中列座のなかで、源次郎さまの相は野伏乞食の相であると憚りもなくのべさせるという乱暴。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)