“ひとりぼつち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一人法師33.3%
孤独33.3%
独法師33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘が居たからつて、格別嬉しいおもひをさせられた訳ではなかつたが、居なくなつて見ると、しきりに淋しい。また一人法師ひとりぼつちになつて了つた。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
便たよりねえ身の上はうらばかしでねえ、一人法師ひとりぼつちが二人寄りや、もう一人法師でねえちふもんだ、といふやうな気にもなる。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
つい今迄その感情の満足をはからなかつた男だけに、言ふ許りなき不安が、『男は死ぬまで孤独ひとりぼつちだ!』といふかれ悲哀かなしみと共に、胸の中に乱れた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
先刻さつきも一人歩いてゐて然う思つたんですが、この静かな広い天地に自分は孤独ひとりぼつちだ! と感じてもですね、それが何だかう、嬉しい様な気がするんです。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
往日いつか話した通り、私は身寄も友達も無いと謂つて可いくらゐの独法師ひとりぼつちの体だから、気分が悪くても、たれ一人薬を飲めと言つてくれる者は無し、何かに就けてそれは心細いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
閑寂しづかなのも可いけれど、外に客と云ふ者が無くて、まるでかう独法師ひとりぼつちも随分心細いね」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)