“はなかんざし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花簪91.8%
花挿頭2.0%
花掻頭2.0%
花揷頭2.0%
花鈿2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お作は何やら糸織りの小袖に着換えて、派手な花簪はなかんざしし、長火鉢の前に、灯影ひかげそむいて、うつむいたままぽつねんと坐っていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つややかな黒髪を惜気もなくグッと引詰ひっつめての束髪、薔薇ばら花挿頭はなかんざししたばかりで臙脂べにめねば鉛華おしろいけず、衣服みなりとても糸織の袷衣あわせに友禅と紫繻子の腹合せの帯か何かでさして取繕いもせぬが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
シカシ人足ひとあしの留まるは衣裳附いしょうづけよりはむしろその態度で、髪もいつもの束髪ながら何とか結びとかいう手のこんだ束ね方で、大形の薔薇ばら花挿頭はなかんざしし、本化粧は自然にそむくとか云ッて薄化粧の清楚せいそな作り
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
薔薇ばら花掻頭はなかんざしでネ、それはそれはお美しゅう御座いましたヨ……私もあんな帯留が一ツ欲しいけれども……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そのまたこわらしい髯首がしばらくの間眼まぐろしく水車みずぐるまの如くに廻転まわっている内に次第々々に小いさく成ッて……やがて相恰そうごうが変ッて……何時の間にか薔薇ばら花掻頭はなかんざし
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
黄八丈の袷に被布を羽織り、髪に大形の薔薇の花揷頭はなかんざしをさしている。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
韋固はいまいましいので、下男にいいつけて殺しにやった。下男は子供のひたいに斬りつけて逃げてきたが、後十四年して細君を迎えたところで、その細君は何時いつ花鈿はなかんざしを額へ垂らしていた。
怪譚小説の話 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)