“はごし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葉越90.0%
刃越10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人は身のふり方にいて相談しはじめた。たけ葉越はごしには二つ三つの星が淋しそうにまたたいていた。
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
零れ落ちる月明を頼りに、やうやく山毛欅のこんもりとした金比羅山の麓まで辿りつくと、それらしい燈火は何一つとして洩れて来なかつたが、ごやごやした人群の喚声が、葉越はごしに近くききとれた。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
言下に、床板を跳ね、その穴より黒潮騎士こくちょうきし大錨おおいかりをかついであらわる。騎士二三、続いて飛出づ。美女を引立て、一の騎士がさかしまに押立てたる錨にいましむ。錨の刃越はごしに、黒髪の乱るるを掻掴かいつかんで、押仰向おしあおむかす。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)