“にぬり”の漢字の書き方と例文
語句割合
丹塗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もうひとここ景色けしきなかとくわたくしいたものは、むかって右手みぎてやま中腹ちゅうふくに、青葉おおばがくれにちらちらえるひとつの丹塗にぬりのおみやでございました。
みるみる品物と人々の位置が定まると、手ぶらと思った先頭の老人はいつのまにか二個の丹塗にぬりの大椀を手にしており、一つを膝そばに置き一つを捧げて私に差す。
加波山 (新字新仮名) / 服部之総(著)
株立ちのひくい桜は落葉し尽して、からんとした中に、山門さんもんの黄が勝った丹塗にぬりと、八分の紅を染めたもみじとが、何とも云えぬおもむきをなして居る。余は御室が大好きである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)