“なまくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鈍刀78.3%
懶惰4.3%
生鉄4.3%
4.3%
4.3%
鈍劍4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鋭い爪で茨掻ばらがきに引っ掻きまわしたのか、あるいは鈍刀なまくらの小さい刃物で滅多やたらに突き斬ったのか、その辺はよく判らないとのことであった。
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この懶惰なまくらな芸人は手脚てあしをもじもじさせてゐたが、ぴちとぜたやうな音がしたと思ふと、身体からだはそのまゝ見えなくなつてしまつた。
刃物のきたえ生鉄なまくらで、刃は一度で、中じゃくれに曲ったのである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
庚娘はにげることができないと思ったので、急いで自分ののどを突いた。刀がなまくらで入らなかった。そこで戸をけて逃げだした。十九がそれをっかけた。庚娘は池の中へ飛び込んだ。
庚娘 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
ところが去來いざ取懸とりかかツて見ると、ちつとも豫期よきした調子てうしが出て來ない。頭の中に描かれた作品と、眼前がんぜんに描出される作品とはなまり鋼鉄かうてつほどの相違さうゐがある。周三は自分ながら自分の腕のなまくらなのに呆返あきれかへツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
乙樂人 もし/\、もう加減かげんその鈍劍なまくらしまはっしゃれ、駄洒落だしゃれ最早もうぬきにさっしゃれ。