“でゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
温泉50.0%
出湯50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
様々のあわれはあるが、春の温泉でゆの曇りばかりは、ゆあみするものの肌を、やわらかにつつんで、古き世の男かと、われを疑わしむる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかし、静かな春の夜に、雨さえ興を添える、山里の湯壺ゆつぼの中で、たましいまで春の温泉でゆに浮かしながら、遠くの三味を無責任に聞くのははなはだ嬉しい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして余はごうも二人の災難を知らずに、遠い温泉でゆの村に雲とけぶりと、雨の糸を眺め暮していた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
北蒲原の出湯でゆ附近で、春早く採って食用にする一種の草に、カテナというのがあるというが(高志路二巻九号)、これなどは多分菜(サイ)にする方のカデであろう。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その山のふもとの出湯でゆ
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)